嫡出否認の訴え
ちゃくしゅつひにんのうったえ
ひとことで言うと
嫡出推定を受けた子について、夫が「自分の子ではない」と法的に否定するための訴えのこと。
くわしく解説
そもそも何を否定する訴えなの?
結婚している夫婦の間に生まれた子は、原則として夫の子(嫡出子)と推定されます。これを嫡出推定といいます。
しかし、実際には夫の子でないケースもありえますよね。そんなとき、夫が「この子は自分の子ではない」と法的に否定するために起こす訴えが嫡出否認の訴えです。
ポイントは、推定があるからこそ、それを覆すには訴えという法的手続きが必要ということです。
誰が訴えを起こせるの?
訴えを起こせるのは、原則として夫のみです(民法774条)。妻や子ども本人は、この訴えを起こすことができません。
これは、父子関係を早期に確定させ、子の地位を安定させるためです。
いつまでに訴えを起こす必要があるの?
子の出生を知った時から1年以内に訴えを提起しなければなりません(民法777条)。この期間を過ぎると、もはや否認できなくなります。
「出生を知った時」とは、単に子が生まれたことを知っただけでなく、嫡出推定を受ける子として出生したことを知った時を意味します。
試験で注意すべきポイントは?
①訴えを起こせるのは夫のみ、②出生を知った時から1年以内という2つの制限は頻出です。特に、妻や子が訴えを起こせない点は、他の親子関係の訴え(認知の訴えなど)との違いとして問われます。
具体例で考えよう
ケース①:夫の海外赴任中の出生
夫が2年間海外赴任している間に、妻が子を出産したとします。帰国した夫は、自分の子ではないと確信し、帰国から6ヶ月後に嫡出否認の訴えを起こしました。この場合、夫が子の出生を知ったのは帰国時なので、そこから1年以内であれば訴えは適法に提起できます。
ケース②:期間経過後の発覚
DNA鑑定の技術が発達し、子の出生から10年後に「実は自分の子ではなかった」と判明したとします。しかし夫は、出生を知った時から既に1年以上が経過しているため、もはや嫡出否認の訴えを起こすことはできません。法的には父子関係が確定しています。
試験対策ポイント
「嫡出否認の訴え」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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