外国人の社会権
がいこくじんのしゃかいけん
ひとことで言うと
外国人が生存権や教育を受ける権利など、社会権を日本国内で享受できるかという問題のこと。
くわしく解説
外国人も社会権を持てるの?
外国人の社会権とは、外国人が日本で生存権や教育を受ける権利、労働基本権といった社会権を持てるのかという問題です。
憲法25条以下に定められた社会権は、国家が国民の生活を積極的に保障する権利です。では、日本国籍を持たない外国人にも認められるのでしょうか。
基本的な考え方
判例・通説は、「権利の性質上、日本国民のみを対象としているものを除き、外国人にも保障される」という立場です。
つまり、すべての社会権が認められるわけではなく、その権利の性質によって判断されます。ポイントは、「その権利は、国籍に関係なく人間として当然に保障されるべきか」という考え方にあります。
具体的にはどう判断されるの?
**①生存権(25条)**は、人間らしく生きる権利として、外国人にも一定範囲で保障されると解されています。ただし、社会保障給付については、法律で在留資格などの要件が定められています。
**②教育を受ける権利(26条)**についても、子どもの学習権という性質上、外国人の子どもにも保障されると考えられています。
**③労働基本権(28条)**は、労働者としての権利なので、外国人労働者にも原則として認められます。
試験で問われるポイント
「権利の性質」という基準で判断することと、国籍を理由に一律に否定されるわけではない点を押さえましょう。
具体例で考えよう
ケース①:外国人労働者の団体交渉
日本の企業で働く外国人労働者が、待遇改善を求めて労働組合を結成し、会社と団体交渉を行おうとしたとします。労働基本権は労働者としての権利であり、国籍による区別は不合理なので、この外国人労働者にも団体交渉権が認められます。
ケース②:外国人の子どもの義務教育
日本に在留する外国人の子どもが、公立小学校への入学を希望したとします。教育を受ける権利は、子どもの学習権・成長発達権という性質上、国籍に関わらず保障されるべきものなので、この外国人の子どもも公立学校で教育を受けることができます。
試験対策ポイント
「外国人の社会権」は憲法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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