占有保持の訴え
せんゆうほじのうったえ
ひとことで言うと
占有を妨害されている場合に、その妨害の停止や予防を求めることができる訴えのこと。
くわしく解説
占有保持の訴えとは何か?
占有保持の訴えは、あなたが物を占有している際に、現に妨害を受けている場合に使える手段です。占有権に基づいて、その妨害の停止や予防を求めることができます。
重要なのは、所有者かどうかは関係ないという点です。たとえ借りているものであっても、占有している事実さえあれば、この訴えを使うことができます。
占有回収の訴えとの違いは?
占有回収の訴えは、占有を奪われた後に取り戻すための手段です。一方、占有保持の訴えは、占有が奪われる前の段階、つまり妨害されている最中に使います。
ポイントは、「まだ占有を失っていない。でも邪魔されている」という状況で使えるということです。
成立するための条件は?
①占有していること。現に物を支配している状態が必要です。
②妨害を受けていること。占有を脅かす行為が現在進行形で行われている必要があります。
③1年以内に訴えること。妨害が始まってから1年以内に訴えを提起しなければなりません。
試験での注意点
占有訴権は、本権(所有権など)の有無を問わないという点が頻出です。占有という事実状態を迅速に保護するための制度なので、権利関係は後で争えばよいという考え方です。
具体例で考えよう
ケース①:賃借している土地への立入り
あなたは土地を借りて駐車場として使っています。ところが隣地の所有者が勝手にフェンスを壊して、あなたの駐車場に自分の車を停め始めました。この場合、あなたは土地の所有者ではありませんが、賃借人として占有していますので、占有保持の訴えによって妨害の停止を求めることができます。
ケース②:アパートの廊下への荷物放置
あなたはアパートの一室を借りています。隣室の住人が共用廊下にたくさんの荷物を置いて、あなたの部屋の前を塞いでいます。廊下部分もあなたが占有していると認められる場合、占有保持の訴えによって荷物の撤去を求めることができます。
試験対策ポイント
「占有保持の訴え」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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