募集株式の発行
ぼしゅうかぶしきのはっこう
ひとことで言うと
会社が設立後に新たに株式を発行して、出資者を募り資金を調達する手続のこと。
くわしく解説
そもそも何のための制度なの?
会社は、事業を拡大したり新しい設備を導入したりするために、お金が必要になることがあります。そんなとき、銀行から借りるのではなく、新しく株式を発行して出資者を募ることで資金を調達できます。これが募集株式の発行です。
設立時に発行する株式とは違い、すでに動いている会社が追加で株式を発行する点がポイントです。
誰が決定するの?
原則として、株主総会の特別決議(議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成)で決めます。ただし、定款で定めれば取締役会に委任することもできます。
なぜ株主総会が原則かというと、新株を発行すると既存の株主の持分比率が下がる(希釈化)可能性があるからです。「あなたの持っている株の価値が薄まるかもしれないから、みんなで決めましょう」という考え方ですね。
発行方法は2種類ある
①株主割当:既存の株主に、持株数に応じて新株を割り当てる方法。持分比率を維持できるので、株主にとって公平です。
②第三者割当:特定の第三者(例えば取引先や従業員)に新株を割り当てる方法。資本提携などでよく使われます。
どちらの方法を選ぶかは、会社の資金調達の目的や戦略によって変わります。
具体例で考えよう
ケース①:設備投資のための資金調達
あなたが経営するIT企業が、新しいサーバーを導入するために3,000万円が必要になったとします。銀行からの借入ではなく、既存株主に新株を割り当てて出資してもらうことにしました。これは株主割当による募集株式の発行です。
ケース②:業務提携先との関係強化
製造業の会社が、主要な取引先企業との関係を強化するため、その取引先に対して新株を発行することにしました。これは第三者割当による募集株式の発行にあたります。取引先は株主となり、より深い協力関係が築けます。
試験対策ポイント
「募集株式の発行」は商法・基礎の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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