共有物の使用関係
きょうゆうぶつのしようかんけい
ひとことで言うと
共有者が共有物をどのように使えるか、またどのような管理行為ができるかを定めた規律のこと。
くわしく解説
共有物を使いたいとき、自由に使えるの?
共有物とは、複数人で一つの物を共同で所有している状態です。では、共有者の一人は、その物を自由に使えるのでしょうか?
答えは「持分に応じて、全部を使える」です。つまり、共有持分が3分の1しかなくても、その土地の3分の1だけしか使えないわけではなく、土地全体を使用できるのです。ただし、他の共有者も同じ権利を持っているため、独占的に使うことはできません。
共有物の管理や変更はどうするの?
共有物をどう扱うかは、行為の内容によって必要な同意が異なります。
①変更行為は、共有者全員の同意が必要です。建物を取り壊す、土地を売却するなど、物の性質を変える行為がこれに当たります。
②管理行為は、持分の過半数の同意で可能です。共有物を賃貸に出す、修繕するといった行為です。
③保存行為は、各共有者が単独でできます。雨漏りを修理する、不法占拠者を追い出すなど、共有物を守るための行為です。
試験で問われるポイント
「使用」と「管理」と「変更」の違いを正確に区別できるかが重要です。特に、賃貸借契約の締結は管理行為であり、持分の過半数で決められる点はよく出題されます。
具体例で考えよう
ケース①:共有地に家を建てたい場合
AとBが土地を2分の1ずつ共有しています。Aが「この土地に家を建てたい」と言い出しました。これは土地の性質を大きく変える変更行為に当たるため、B の同意も必要です。A単独では建てられません。
ケース②:共有アパートを賃貸に出す場合
CとDとEが建物を共有しています(各3分の1)。CとDが「賃貸に出そう」と賛成し、Eは反対しています。賃貸借契約は管理行為なので、持分の過半数(3分の2)の同意があれば可能です。Eが反対でも賃貸に出せます。
試験対策ポイント
「共有物の使用関係」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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