住民監査請求
じゅうみんかんさせいきゅう
ひとことで言うと
地方公共団体の住民が、違法・不当な財務会計上の行為について、監査委員に監査を求め、必要な措置を請求すること。
くわしく解説
住民監査請求って何のためにあるの?
みなさんが住んでいる市区町村や都道府県が、税金を無駄遣いしていたらどう思いますか?「おかしい!」と声を上げたいですよね。
住民監査請求とは、地方公共団体の違法または不当な財務会計上の行為について、住民が監査委員に対して監査を求め、必要な措置を講じるよう請求できる制度です。
ポイントは、「住民一人ひとりが、自分の自治体の財政をチェックできる」という考え方にあります。
誰が、何を請求できるの?
請求できる人は、その地方公共団体の住民です。選挙権の有無は関係なく、1人でも請求可能です。外国人や未成年者でも住民であれば請求できます。
対象となる行為は、次の4つです。
①違法・不当な公金の支出があること。
②違法・不当な財産の取得・管理・処分があること。
③違法・不当な契約の締結・履行があること。
④違法・不当な債務その他の義務の負担があること。
また、これらの行為が相当の確実さで予測される場合も対象になります。
請求期間に注意!
住民監査請求には期間制限があります。原則として、当該行為のあった日または終わった日から1年以内に請求しなければなりません。
ただし、正当な理由があるときは、1年を過ぎても請求が認められる場合があります。
住民訴訟との関係は?
住民監査請求と住民訴訟は密接な関係にあります。
住民訴訟を提起するためには、まず住民監査請求をしなければなりません。これを監査請求前置主義といいます。監査結果に不服がある場合や、監査委員が60日以内に監査を行わない場合などに、住民訴訟へ進むことができます。
試験で問われやすいポイント
試験では、**「1人でも請求可能」「1年の期間制限」「住民訴訟の前提として必要」**という点がよく出題されます。事務監査請求(有権者の50分の1の署名が必要)との違いも押さえておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:市長の海外視察費用
あなたの住む市の市長が、観光目的としか思えない豪華な海外視察を公費で行ったとします。これは違法・不当な公金の支出にあたる可能性があり、住民監査請求の対象になります。
ケース②:公有地の不当な売却
市が所有する土地を、時価よりも著しく安い価格で特定の業者に売却したとします。これは違法・不当な財産の処分にあたる可能性があり、住民監査請求の対象になります。
試験対策ポイント
「住民監査請求」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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