請負人の契約不適合責任
うけおいにんのけいやくふてきごうせきにん
ひとことで言うと
請負契約で完成した目的物が契約内容に適合しない場合に、請負人が注文者に対して負う責任のこと。
くわしく解説
そもそも何が違うの?「売買の契約不適合責任」との違い
まず、売買契約における契約不適合責任との違いを理解しましょう。
売買の場合は、既に存在する物を引き渡すことが目的です。一方、請負は、建物の建築や塀の修理など、仕事を完成させることが目的です。この違いから、請負人の責任には特別なルールが設けられています。
請負のポイントは、「仕事の完成が約束されているのだから、その内容が契約どおりでないと困る」という考え方にあります。
注文者はどんな請求ができるの?
契約不適合があった場合、注文者は以下の権利を行使できます。
①修補請求ができること。欠陥を直してもらう権利です。ただし、修補に過分の費用がかかる場合は制限されます。
②報酬の減額請求ができること。修補請求をしても応じてもらえない場合などに認められます。
③損害賠償請求ができること。不適合によって生じた損害の賠償を求められます。
④契約の解除ができること。ただし、建物など「土地の工作物」の場合は、不適合が重大でないと解除できない制限があります。
試験で狙われるポイント
土地の工作物の特則は頻出です。建物などの場合、簡単には解除できないという点を押さえておきましょう。また、権利行使の期間制限(目的物の引渡しから1年以内の通知が必要)も重要です。
具体例で考えよう
ケース①:建物に雨漏りが発覚
工務店に新築住宅を発注したあなた。引渡し後、雨が降ると天井から水が漏れることが判明しました。これは契約内容に適合していません。あなたは工務店に修補請求をして雨漏りを直してもらうことができます。もし工務店が応じない場合は、報酬の減額請求や損害賠償請求も可能です。これは請負人の契約不適合責任に基づく権利行使です。
ケース②:塀の高さが契約と違う
庭に高さ2メートルの塀を作る契約をしたのに、完成した塀は1.5メートルしかありませんでした。これも契約不適合です。あなたは作り直しを求めるか、不足分の報酬減額を請求できます。塀は「土地の工作物」ですが、この程度の不適合では契約解除は認められない可能性が高いでしょう。
試験対策ポイント
「請負人の契約不適合責任」は民法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
関連用語
📱 アプリのご紹介
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
行政書士試験学習には必須の判例のわかりやすい解説から科目別テキスト、過去問演習、択一演習をスマホでまとめて持ち歩ける学習アプリです。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。