規則
きそく
ひとことで言うと
地方公共団体の長が、法令に違反しない範囲で、その権限に属する事務について制定できる自治立法のこと。
くわしく解説
規則って何だろう?条例との違いは?
地方公共団体には、議会が制定する「条例」のほかに、長(知事や市町村長)が制定する「規則」があります。
どちらも地方の法規範ですが、ポイントは「誰が作るか」の違いです。条例は住民の代表である議会が作りますが、規則は長が単独で作ることができます。
なぜ長に規則制定権があるの?
長は、地方公共団体の執行機関として膨大な事務を処理しています。細かいルールまですべて議会で決めていたら、行政が回りません。
そこで、地方自治法15条1項は「普通地方公共団体の長は、法令に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則を制定することができる」と定めています。
規則制定の3つの条件
①法令に違反しないこと。国の法律や政令、さらには条例にも違反してはいけません。
②長の権限に属する事務であること。議会の権限に属する事項については、長は規則で定めることができません。
③条例の委任がある場合を除き、義務を課したり権利を制限したりできないこと。住民の権利義務に関わる重要事項は、原則として議会が条例で定めるべきだからです。
条例と規則の優劣関係は?
条例は議会という民主的機関が制定するため、規則よりも上位と考えられています。規則が条例に違反する場合、その規則は無効となります。
試験で狙われるポイント
試験では、「罰則を設けられるか」がよく問われます。条例には罰則を設けることができますが、規則には原則として罰則を設けることができません。ただし、5万円以下の過料については、規則でも定めることができます(地方自治法15条2項)。この「5万円以下の過料」という数字は必ず覚えておきましょう。
具体例で考えよう
ケース①:市長が窓口業務の手続を定める場合
市役所の窓口で住民票を請求する際の具体的な手続や書類の様式を定めたいとします。これは市長の権限に属する事務なので、議会を通さずに市長が規則で定めることができます。
ケース②:図書館の利用ルールを定める場合
公立図書館の開館時間や貸出冊数などの細かいルールを定めたいとします。条例で大枠を定めた上で、具体的な運用は長の規則に委任することがよくあります。これも規則の典型例です。
試験対策ポイント
「規則」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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