分限処分
ぶんげんしょぶん
ひとことで言うと
公務員が職務を遂行する能力や適格性を欠く場合に、本人の責任を問わずに行われる身分上の処分のこと。
くわしく解説
懲戒処分との違いは?
まず、同じ「処分」でも懲戒処分と混同しないようにしましょう。
懲戒処分は、公務員が非違行為(悪いこと)をしたときに、制裁として行われるものです。一方、分限処分は、公務員に落ち度がなくても、職務を続けることが難しい状況にあるときに行われます。
分限処分のポイントは、「あなたが悪いわけではない。でも、公務の能率を維持するためにはやむを得ない」という考え方にあります。
どんな種類があるの?
分限処分には、主に次の4つがあります。
①免職…公務員の身分を失わせること。最も重い処分です。
②降任…現在より下位の職に就かせること。
③休職…一定期間、職務に従事させないこと。病気療養などが典型例です。
④降給…給料を下げること。
どんなときに行われるの?
分限処分が行われるのは、次のような場合です。
①勤務実績が良くない場合。能力不足で仕事が進まないケースです。
②心身の故障がある場合。長期療養が必要な病気などが該当します。
③職に必要な適格性を欠く場合。性格や資質の面で公務員として不適当なケースです。
④官制や定数の改廃、予算の減少により、廃職や過員が生じた場合。いわゆるリストラに近い状況です。
試験で押さえるべきポイント
試験では、懲戒処分との比較がよく出題されます。「本人に責任があるか」「制裁目的か」という観点で区別しましょう。また、分限処分は任命権者の裁量が認められますが、恣意的な運用は許されません。
具体例で考えよう
ケース①:長期療養が必要になった場合
ある市役所職員が、重い病気にかかり、1年以上の入院が必要になったとします。本人に落ち度はありませんが、職務を遂行できない状態が続くため、休職の分限処分が行われます。これは制裁ではなく、公務の能率維持のための措置です。
ケース②:組織改編で部署がなくなった場合
ある県庁で、行政改革により部署が廃止され、職員が過剰になったとします。職員に責任はありませんが、ポストがなくなったため、免職や降任の分限処分が検討されます。これも懲戒ではなく、組織上の必要に基づく処分です。
試験対策ポイント
「分限処分」は行政法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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