昭和女子大事件
憲法の人権規定は私立大学と学生の間に直接適用されない!建学の精神に基づく広範な政治活動規制と退学処分は裁量の範囲内
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事案の概要
争点
判旨
判決
関連法令の解説
思想および良心の自由はこれを侵してはならないと定めています。本判決は、憲法19条のような自由権的基本権の保障規定は「専ら国または公共団体と個人との関係を規律するものであり、私人相互間の関係について当然に適用ないし類推適用されるものではない」として、私立大学の生活要録への直接適用を否定しました。憲法21条1項(表現の自由)
表現の自由を保障すると定めています。本判決は同条も国・公共団体と個人の関係を規律するものであり、私人間には当然に適用・類推適用されないとしました。政治的活動への制限が同条に違反するというXらの主張は採用されませんでした。憲法23条(学問の自由)
学問の自由を保障すると定めています。本判決は同条も私人間への当然の適用を否定しつつ、大学の包括的権能との関係で整理しました。学校教育法11条・学校教育法施行規則13条3項4号(退学処分の根拠)
学校は学生・生徒に懲戒を加えることができると定めており、退学はその一つです。本判決は、退学処分の選択は「社会通念上合理性を認めることができないようなものでない限り、懲戒権者の裁量権の範囲内」と判断しました。
身近な例え
ざっくりまとめ
試験対策ポイント
本判決は三菱樹脂事件(最大判昭48.12.12)を引用して間接適用説の立場を確認
大学は国公私立を問わず包括的権能を持ち、在学関係設定の目的と関連し、社会通念上合理的な範囲での規律が認められる
私立大学では建学の精神に基づく独自の教育方針を実践する権能がある
退学処分に先立って補導の過程を経る法的義務はない(「義務がある」という記述は誤り)→試験の頻出ひっかけ
注意:本件は大法廷ではなく第三小法廷判決(全員一致)であることを確認すること
関連法令
関連判例
三菱樹脂事件
憲法の人権規定は私人間に直接適用されない(直接適用説は採用されていない) 私人間の問題は**民法90条(公序良俗)・民法1条(信義則)**などの一般条項を通じて憲法の趣旨を間接的に実現する(間接適用説) 企業には雇用契約締結の自由(憲法22条)があり、思想・信条を理由とした採用拒否は原則として違法ではない 採用時に思想・信条に関する事項を申告させることも違法ではない 注意:「直接適用不可」と「間接適用可(一般条項経由)」の2点はセットで理解すること 本判例は試用期間中の本採用拒否が問題になった事案であり、「解雇」とは区別して押さえること
百里基地訴訟
憲法98条1項の「国務に関するその他の行為」は公権力を行使して法規範を定立する国の行為のみ指す→国の私法上の行為は対象外 憲法9条は人権規定と同様、私法上の行為には直接適用されない(間接適用説の文脈) 憲法9条の規範は民法90条の公序を直接・一律に形成しない→私法的規範によって相対化される 公序良俗違反の判断基準:「私法的価値秩序のもとで社会的に許容されない反社会的行為との認識が社会の一般的観念として確立しているか」 3つの論点の流れを順番に押さえること。平成27年・平成30年行政書士試験で出題された頻出判例 試験で「百里基地」「自衛隊の土地売買」「憲法9条の直接適用」が出たら本判例を思い出すこと
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