代表権の濫用
代表取締役が自分のために会社の印鑑を使っても原則有効!でも相手方が悪意・有過失なら無効
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事案の概要
争点
判旨
判決
関連法令の解説
この条文は代表取締役が会社の業務に関する一切の裁判上・裁判外の行為をする権限を有すると定めています。この権限は包括的かつ対外的に制限できないとされているため、代表取締役が内心で自己の利益を図っていても原則として会社に効力が生じます。民法107条(代理権の濫用・2017年改正後)
この条文は代理人が自己または第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合、相手方がその目的を知りまたは知ることができたときは、その行為は本人に対してその効力を生じないと定めています。本判決当時は現行民法107条に相当する条文がなく、旧民法93条ただし書(心裡留保のただし書き)を類推適用していましたが、2017年改正により107条として明文化されました。
ざっくりまとめ
試験対策ポイント
相手方が代表取締役の真意につき悪意または有過失のときは会社に対して無効となる
本判決当時は民法93条ただし書の類推適用だったが、2017年民法改正により民法107条として明文化された
注意:善意かつ無過失の相手方は保護され、会社は無効を主張できない
代表権の制限(内部的制限)と代表権の濫用は別概念。制限は善意の第三者に対抗できないが、濫用は相手方の悪意・有過失で無効になる
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関連法令
関連判例
名板貸人の責任
名板貸人の責任が生じるには、名板借人の営業が名板貸人の営業と同種であることが原則として必要である 責任発生の根拠は取引相手方の誤認であり、誤認が生じ得ない状況では責任は発生しない 異種の営業の場合、取引相手が名板貸人を営業主と誤認することは通常考えにくく、原則として責任なし 注意:「商号を貸せば常に責任を負う」は誤り。同種営業かどうかが責任発生の重要な判断基準となる 特段の事情(異種営業でも誤認が生じた特別な状況)がある場合は、例外的に責任が生じる余地がある
東京地方裁判所事件
民法109条1項の表見代理は、明示的な代理権授与の表示がなくても、取引が自己の取引であるかのような外形を作り出した場合に適用される 官庁が経済活動を行う範囲では、表見代理の法理が適用される。「官庁だから適用外」ではない 表見代理が成立するには相手方の善意無過失が必要であり、相手方がこれを立証しなければならない 注意:本件は差戻し判決であり、表見代理の成立が確定したわけではなく、善意無過失の審理が別途必要とされた点を押さえること 外観法理として、民法109条(代理権授与の表示)・110条(権限外の行為)・112条(代理権消滅後)の三類型を整理し、それぞれの成立要件の違いを理解しておくこと
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