知る権利
しるけんり
ひとことで言うと
国や行政が持っている情報を、私たち国民が知ることができる権利のこと。
くわしく解説
「知る権利」って、一体どんな権利なの?
みなさん、憲法を学ぶ上で「知る権利」という言葉を耳にすること、増えてきましたよね。これは、私たち国民が、国の政治や行政がどんなことをしているのか、どんな情報を持っているのかを知ることができる権利のことを指します。簡単に言うと、**「情報公開請求の根拠となる権利」**と考えるとイメージしやすいでしょう。
なぜ「知る権利」が憲法で保障されるの?
この権利は、憲法で直接的に「知る権利」という言葉で明記されているわけではありません。しかし、憲法第21条1項で保障されている**「表現の自由」**の裏返しとして、判例や学説によって保障されるようになりました。なぜなら、私たちが健全な民主主義社会を維持していくためには、国や行政の情報を知ることが不可欠だからです。
具体的には、
① 国民が政治に参加する(自己統治の価値):国や地方公共団体がどんな政策を立て、どんな税金の使い方をしているのかを知ることで、私たちは選挙を通じて意思を表明したり、行政をチェックしたりすることができます。情報がなければ、適切な判断はできませんよね。
② 個人が自由に意思決定をする(自己実現の価値):様々な情報を得ることで、私たちは自分自身の価値観や判断に基づいた意思決定をすることができます。例えば、ある政策が自分たちの生活にどう影響するのかを知ることで、今後の行動を考えることができます。
このように、「知る権利」は、民主主義の健全な発展と個人の自由な意思決定を支える、非常に重要な権利なんです。
どんな情報でも知ることができるの?
基本的には、国や地方公共団体が保有する行政文書などが対象となります。しかし、どんな情報でも無制限に公開されるわけではありません。例えば、個人のプライバシーに関わる情報や、国の安全保障に関わる情報など、**公開することで大きな不利益が生じる場合には、例外的に公開が制限されることがあります。**これは「表現の自由」もそうですが、絶対的な権利というものはほとんどない、ということを覚えておきましょう。
「知る権利」は、透明性の高い民主主義社会を築くための、私たち国民にとっての「強力な武器」と言えるでしょう。
具体例で考えよう
ケース①:情報公開請求
あなたが住んでいる市が、ある公共施設の建設費用について、具体的な内訳を公開していないとします。このとき、あなたは「知る権利」に基づいて、市に対して建設費用の詳細な情報を公開するよう請求することができます。これにより、市がどのように税金を使っているのかを市民がチェックし、意見を述べることが可能になります。
ケース②:報道機関の取材活動
ある政治家が公私混同しているのではないかという疑惑が浮上したとします。このとき、新聞社やテレビ局などの報道機関は、その政治家の活動や関連する行政情報を取材し、国民に報道することで「知る権利」の一翼を担います。これにより、国民はその政治家の行動について判断材料を得ることができます。
試験対策ポイント
「知る権利」は憲法の頻出ワードです。 用語の定義と、それがどの場面で問題になるかをセットで覚えましょう。
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