A商法会社法株式
譲渡制限に違反した株式譲渡の効力
最高裁判所1973-06-15最判昭48.06.15
譲渡制限株式取締役会の承認相対的無効当事者間有効会社との関係譲渡担保会社法107条1項1号会社法108条1項4号株式の自由譲渡性
承認なしの譲渡制限株式の譲渡、会社には主張できないが当事者間では有効!
図解でわかる

タップで拡大
音声解説がどんなものか、少し聴いてみて!
サンプル(冒頭45秒)を再生中
音声解説(冒頭サンプル)
プレミアム限定全編を聴く・全機能を使う
プレミアム ¥7,800 / 年 · 自動更新なし
事案の概要
譲渡制限を定款に定めている会社の株主が、取締役会の承認を得ないまま第三者に株式を譲渡(または譲渡担保として提供)しました。譲受人はその株式取得について会社に対して主張しようとしましたが、会社側はこの譲渡が無効であると主張しました。承認なしに行われた譲渡制限株式の譲渡が、会社との関係および譲渡当事者間においてそれぞれどのような効力を持つかが争われました。
争点
定款で取締役会の承認を要すると定められた会社において、承認を得ずに行われた株式の譲渡(譲渡担保を含む)は、会社との関係および譲渡当事者間においてそれぞれどのような効力を持つか、というのがこの事件の争点です。
判旨
譲渡制限の趣旨は、会社にとって好ましくない者が株主として会社経営に介入することを排除するためのものです。したがって、取締役会の承認を得ずに行われた株式の譲渡は、会社との関係では効力を生じない(会社は譲受人を株主と扱う必要がない)ものの、譲渡当事者間においては有効であり、株式の権利移転の効果は生じます。この考え方は株式の譲渡担保にも同様に適用されます。つまり、承認なき譲渡の無効は、あくまで「会社との関係においてのみ」であり、当事者間での効果は妨げられないということです。
判決
承認なき譲渡制限株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効であると判断されました(相対的無効)。
関連法令の解説
会社法107条1項1号
「株式会社は、その発行する全部の株式の内容として、譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要すること」を定款で定めることができると規定しています。これが全株式への譲渡制限の根拠となる条文です。
会社法108条1項4号
株式会社が「譲渡による当該種類の株式の取得について当該株式会社の承認を要すること」を内容とする種類株式を発行できると定めています。一部の株式だけに譲渡制限を付ける場合の根拠条文です。
会社法127条(株式の自由譲渡性の原則)
「株主は、その有する株式を譲渡することができる」と定め、株式の自由な譲渡を原則とします。107条・108条の定款規定はこの原則の例外として位置づけられます。
「株式会社は、その発行する全部の株式の内容として、譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要すること」を定款で定めることができると規定しています。これが全株式への譲渡制限の根拠となる条文です。
会社法108条1項4号
株式会社が「譲渡による当該種類の株式の取得について当該株式会社の承認を要すること」を内容とする種類株式を発行できると定めています。一部の株式だけに譲渡制限を付ける場合の根拠条文です。
会社法127条(株式の自由譲渡性の原則)
「株主は、その有する株式を譲渡することができる」と定め、株式の自由な譲渡を原則とします。107条・108条の定款規定はこの原則の例外として位置づけられます。
身近な例え
会員制クラブの会員権を勝手に譲渡した場合、クラブは新しい人の入会を拒否できるけど、譲渡した人と譲り受けた人の間では「譲渡した」という約束自体は有効、という関係に似ています。
ざっくりまとめ
譲渡制限を設ける目的ってそもそも「会社にとって好ましくない人が株主になるのを防ぐ」ことだよね。だから、取締役会(または株主総会)の承認を得ずに株式を譲渡しても、会社との関係では「あなたは株主じゃないよ」と扱えるけど、売った人と買った人の間では「あなたに売りましたよ」という契約は有効なんだよ。これを「相対的無効」っていうんだ。株式の譲渡担保(担保として株を渡す行為)も同様に扱われる。会社が「承認してないから無効!」と言えるのは会社との関係だけで、当事者間では権利移転の効果は生じているってことが大事なんだね。
試験対策ポイント
注意:絶対的無効(誰に対しても無効)ではない点がひっかけになりやすい
譲渡担保(株式を担保として提供する行為)も同様に相対的無効の扱いになる
承認なき譲渡の場合、譲受人は株主名簿の名義書換を会社に請求できない(会社は拒絶できる)
承認機関は、取締役会設置会社では取締役会、それ以外では株主総会が原則(定款で別段の定め可)
プレミアムプランのご紹介
独学で行政書士合格を目指すなら独学でも合格をつかみ取れる!
独学でも合格をつかみ取れる!
充実の判例解説やテキスト、演習まですべて網羅!
予備校代の1/30で、独学の不安をまるごと解決できます
プレミアム登録すると全テーマのテキスト閲覧や、判例の音声再生のほか、過去問の年度別・肢別演習や苦手な判例・問題の管理、学習記録もできるよ!
- ながら学習に最適な判例文の音声解説聴き放題プレミアム限定

- 過去問の年度別・肢別演習プレミアム限定

- 全科目テキスト全文 読み放題プレミアム限定

- AI記述式採点・フィードバックプレミアム限定

- 苦手な判例・問題の管理と学習記録プレミアム限定

プレミアムプラン
¥7,800/ 1年間有効(税抜)
買い切り
自動更新なし
決済は Stripe(世界最高水準・PCI-DSS準拠)で安全に処理されます。カード情報は当サービスに保存されません。
スマホアプリのご紹介
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
行政書士試験学習には必須の判例のわかりやすい解説から科目別テキスト、過去問演習、択一演習をスマホでまとめて持ち歩ける学習アプリです。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。
✓ Webでプレミアム登録済みの方は、アプリでも全機能をそのままご利用いただけます。
- 判例の音声解説をながら学習

- 過去問・記述式演習がいつでも

- 学習記録・苦手管理で弱点克服

App Storeで無料ダウンロード
無料ダウンロード・iOS対応
関連法令
演習・ブックマークは無料登録で使えます
クレジットカード不要・30秒