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B民法債権総論

連帯債務者の相続人

最高裁判所1959-06-19最判昭34.6.19
連帯債務可分債務相続分分割承継当然分割民法436条民法899条共同相続

連帯債務も相続すれば分割!相続人は自分の取り分だけ連帯責任を負う

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判例図解

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なる子ちゃん

事案の概要

貸金請求事件。BとCが債権者Aに対して1,000万円の連帯債務を負っていたところ、連帯債務者の一人Cが死亡し、D・Eの2人が相続人となった。AはCの相続人に対して連帯債務の全額を請求できるかが問題となった。原告(債権者A)側は、相続人も全額の連帯責任を負うべきと主張したが、裁判所はこれを認めず、相続人は法定相続分に応じた範囲でのみ連帯責任を負うと判断した。
争点

争点

連帯債務者の一人が死亡し相続人が複数いる場合、各相続人は被相続人の連帯債務全額を承継して他の連帯債務者と連帯責任を負うのか、それとも各自の相続分に応じて分割された範囲でのみ連帯責任を負うのかが争点です。
判旨

判旨

連帯債務は、複数の債務者が同一内容の給付について各自独立して全額を支払う義務を負う債務ですが、その実質は通常の金銭債務と同じく「分けられる(可分)」性質を持っています。そのため、債務者が死亡して複数の相続人がいる場合、金銭債務などの可分債務は法律上当然に分割され、各相続人が自分の相続分に応じて承継するという既存の判例法理がそのまま当てはまります。したがって、連帯債務者の一人が死亡した場合においても、その相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となると判断されました。つまり、相続人が全額の連帯責任を負うのではなく、あくまでも相続分に応じた範囲に限られるということです。
判決

判決

棄却。Cの相続人D・Eはそれぞれ自己の相続分に応じて分割した範囲でのみ、残存連帯債務者Bとともに連帯責任を負えばよく、連帯債務全額の弁済責任は負わない。
関連法令の解説

関連法令の解説

民法436条(連帯債務)
この条文は、債務の目的が可分な場合に、複数人が連帯して全額を負担する「連帯債務」の成立と、債権者がいつでも誰に対しても全額請求できることを定めています。本判例では、連帯債務も「可分なること通常の金銭債務と同様」という性質を持つことが出発点になっています。

民法899条(共同相続の効力)

この条文は、共同相続人が各自の相続分に応じて被相続人の権利・義務を承継することを定めています。金銭債務などの可分債務は相続開始と同時に当然分割されるという判例法理の根拠となっており、連帯債務の相続にもそのまま適用されます。
身近な例え

身近な例え

友達3人で連帯保証した借金を負っていた人が亡くなり、2人の子供が相続した場合、子供たちは半分ずつ責任を負えばよく、一人が全額負う必要はないイメージです。
なる子ちゃん

ざっくりまとめ

連帯債務って「全員が全額負う」ってイメージがあるけど、誰かが死んで相続が起きたときは話が違うんだ。
相続人が複数いる場合、連帯債務は「可分債務」だから、法律上当然に相続分に応じて分割されるんだよ。

だから相続人Dと相続人Eは、それぞれ相続分の割合分だけ、残った連帯債務者Bと一緒に連帯責任を負えばいい。

でも注意!債権者が相続で「得をする」形、つまり全員が全額負う人数が増えるという解釈は採用されてないんだ。

試験対策ポイント

連帯債務は可分債務であるため、連帯債務者の一人が死亡した場合、相続人は法定相続分に応じて分割された債務を承継する
各相続人は、承継した範囲においてのみ本来の連帯債務者とともに連帯債務者となる

相続人が全額の連帯債務を引き継ぐわけではない点に注意:相続人が増えることで債権者が「得をする」解釈は採用されていない

可分債務の当然分割は相続開始と同時に自動的に生じ、遺産分割協議を待つ必要はない

注意:遺産分割協議で誰か一人が全額負担する合意をすることはできるが、それは相続人間の内部合意にすぎず、債権者に対して主張することはできない(民法899条)
法令

関連法令

試験

出題年度

2005

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