第5節 天皇
第3章 統治
天皇は日本国憲法において「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と位置づけられ、政治的権能を持たない存在です。この節では、天皇の地位、国事行為の範囲と性質、皇位継承など、象徴天皇制の基本的な仕組みを学びます。試験では天皇の国事行為の範囲と内閣の助言と承認の関係が頻出です。
天皇
憲法1条・3条・4条・6条・7条簡単にいうと
天皇が行うのは形式的・儀礼的な行為だけです。実質的に決めているのは国会か内閣で、天皇はその結果を形に表す役割を担います。
天皇の地位
憲法1条は、天皇を日本国の象徴であり日本国民統合の象徴と定め、その地位は主権の存する日本国民の総意に基づくとしています。皇位は世襲のもので、国会の議決した皇室典範の定めるところにより継承されます(2条)。
国事行為と内閣の助言と承認
天皇は、憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を持ちません(4条)。国事行為にはすべて内閣の助言と承認が必要で、内閣がその責任を負います(3条)。天皇が単独で政治的な判断をすることがないようにするための仕組みです。国事行為はいずれも形式的・儀礼的な行為で、実質的に決めているのは国会か内閣です。たとえば法律をつくるのは国会で、天皇はそれを形式的に国民へ知らせる公布を行います。
6条の国事行為
6条に定められているのは2つです。内閣総理大臣の任命(国会の指名に基づく)と、最高裁判所長官の任命(内閣の指名に基づく)です。指名する主体と任命する主体が違う点が問われます。
7条の国事行為
7条には10項目が並びます。①憲法改正・法律・政令および条約の公布、②国会の召集、③衆議院の解散、④国会議員の総選挙の施行の公示、⑤国務大臣その他の官吏の任免および外交上の委任状等の認証、⑥大赦・特赦・減刑・刑の執行の免除および復権の認証、⑦栄典の授与、⑧批准書その他の外交文書の認証、⑨外国の大使および公使の接受、⑩儀式を行うことです。
間違えやすいところ
任命と指名、認証と任免のように、似た言葉が入れ替えられて出題されます。内閣総理大臣は国会が指名して天皇が任命、最高裁判所長官は内閣が指名して天皇が任命、最高裁判所のその他の裁判官は内閣が任命します。国務大臣の任免を行うのは内閣総理大臣で、天皇はそれを認証するだけです。
具体例
衆議院の解散は7条3号で天皇の国事行為とされていますが、天皇が自分の判断で解散を決めるわけではありません。実質的に解散を決めるのは内閣で、天皇はその助言と承認に基づいて解散という行為を行うだけです。責任も内閣が負います(3条)。同じように、内閣総理大臣を任命するのは天皇ですが(6条1項)、誰を任命するかを決めるのは国会の指名です。天皇の行為はいずれも形式的・儀礼的なものにとどまります。

天皇の国事行為と内閣の助言と承認
条文(憲法1条・3条・4条・6条・7条)
第3条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。 第4条第1項 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
重要メモ
- ・指名する主体と任命する主体の入れ替えに注意。ここが最も狙われる
- ・内閣総理大臣は国会が指名して天皇が任命(6条1項)
- ・最高裁判所長官は内閣が指名して天皇が任命(6条2項)。その他の裁判官は内閣が任命
- ・国事行為にはすべて内閣の助言と承認が必要で、内閣が責任を負う(3条)
- ・天皇は国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を持たない(4条)
まとめ
独学でも合格をつかみ取れる!
判例解説・テキスト・解説動画・演習まですべて網羅!
予備校代の1/30で、独学の不安をまるごと解決できます
無料登録後、アカウントページからかんたんにプレミアムへ切り替えられるよ。音声解説・解説動画・過去問・AI記述採点まで全機能が使えるようになるの!
- 行政書士試験に出る判例のわかりやすく丁寧な解説を、動画と音声で無制限に見放題・聞き放題!プレミアム限定

- テキスト各テーマの解説動画が見放題!連続再生・科目別・ブックマーク再生でスキマ時間に効率よく学べます。プレミアム限定

- 過去問の年度別・肢別演習無制限!何度も解きなおせます。マイページで苦手管理もばっちり。プレミアム限定

- 科目別テキストPDFダウンロード可能!ダウンロード後は半永久的に利用可能で、印刷したりご自身の好きな使い方で合格に近づけます。プレミアム限定

- テキストのブックマーク管理で苦手分野・何度も確認したい部分を徹底管理可能!プレミアム限定

- 記述式問題をAIで添削採点可能!最適なフィードバックで自分だけの強み・弱みを把握できる。プレミアム限定

プレミアムプラン
¥7,800〜 / 対象年度の本試験まで(税抜)
自動更新なし
決済は Stripe(世界最高水準・PCI-DSS準拠)で安全に処理されます。全世界で利用されているStripeの厳格な審査をクリアした決済サービスなので安心です。カード情報は当サービスに保存されません。
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
判例解説の音声再生・過去問演習・AI記述採点をスマホ1台に。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。
✓ Webでプレミアム登録済みの方は、アプリでも全機能をそのままご利用いただけます。
- 判例の動画・音声解説をながら学習

- テキストPDFダウンロードで、紙でもオフラインでも

- 過去問・記述式演習がいつでも

- 苦手ブックマーク管理で弱点を集中復習

無料ダウンロード・iOS対応
