第4節 戦後日本経済史
第2章 経済
戦後日本経済は、敗戦からの復興、高度成長、バブル崩壊、デフレ不況と大きな変動を経験してきました。行政書士試験では、各時期の経済政策や景気動向の特徴を理解し、現代の財政・金融政策の背景を把握することが求められます。特に高度成長期の三大景気や所得倍増計画は頻出テーマです。
戦後復興期(1945-1954年)
敗戦直後の混乱から経済再建を目指した時期。インフレーションが深刻化し、ドッジ・ラインによる経済安定化政策や朝鮮戦争による特需景気が復興を後押ししました。
具体例
Aさんの父親は戦後、配給制度の下で食料不足に苦しみました。物価が急上昇し、給料の価値が目減りする状況でしたが、朝鮮戦争後の特需で工場が活気づき、生活が徐々に安定しました。
要件
- ・ドッジ・ラインによる均衡財政と単一為替レート
- ・朝鮮戦争特需による輸出増加
- ・インフレーションの沈静化
効果・結論
- ・物価安定と経済基盤の確立
- ・輸出産業の育成と外貨獲得
試験のポイント
- ・インフレーションは物価上昇・貨幣価値下落を指す(デフレーションと対比)
- ・特需景気が高度成長への橋渡しとなった点を理解
高度経済成長期(1955-1973年)
年平均10%前後の実質経済成長を達成した時期。所得倍増計画(1960年)により国民所得が倍増し、神武景気「岩戸景気」「オリンピック景気」「いざなぎ景気」の三大景気が出現しました。
具体例
Bさんの家では1960年代に白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機を購入し、生活が便利になりました。父親の給料も毎年上がり、家族旅行に行けるようになったのは池田内閣の所得倍増計画のおかげでした。
要件
- ・重化学工業化と技術革新
- ・所得倍増計画による内需拡大
- ・輸出主導による外貨獲得
効果・結論
- ・GNP世界第2位達成(1968年)
- ・国民生活の向上と中間層の拡大
試験のポイント
- ・三大景気の順序と時期を正確に記憶(岩戸景気→オリンピック景気→いざなぎ景気)
- ・所得倍増計画は池田勇人内閣による1960年の政策
- ・いざなぎ景気は1965-1970年で最長の好景気
安定成長期からバブル経済へ(1973-1991年)
石油危機後の低成長を経て、1980年代後半に資産価格が異常高騰したバブル経済が発生。プラザ合意(1985年)による円高が輸出産業に打撃を与え、金融緩和が過剰流動性を生みました。
具体例
Cさんの父親は1980年代後半、不動産投資で大儲けしました。銀行が積極的に融資し、地価が毎年上がり続けましたが、1991年に地価が急落し、多額の借金だけが残りました。
要件
- ・プラザ合意による円高不況対策としての金融緩和
- ・土地・株式への過剰投資
- ・日本銀行による低金利政策
効果・結論
- ・地価・株価の異常高騰
- ・1991年以降のバブル崩壊と不良債権問題
試験のポイント
- ・プラザ合意(1985年)とバブル発生の因果関係を理解
- ・バブル崩壊後の「失われた10年(20年)」へ続く流れを把握
平成不況とデフレ経済(1991年以降)
バブル崩壊後の長期低迷期。デフレーション(物価持続的下落)が続き、日本銀行のゼロ金利政策・量的緩和が実施されました。リーマンショック後は更に深刻化し、アベノミクスによる脱却が試みられました。
具体例
Aさんは就職氷河期世代で、2000年代に正社員になれず非正規雇用を続けました。物価は下がるものの給料も上がらず、デフレ下での生活苦を経験しました。
要件
- ・不良債権処理の長期化
- ・デフレーションの持続
- ・金融政策の限界と財政出動
効果・結論
- ・雇用不安と格差拡大
- ・「失われた20年」と呼ばれる長期停滞
試験のポイント
- ・デフレーションは物価下落・貨幣価値上昇(インフレーションと逆)
- ・日本銀行の金融政策と政府の財政政策の役割分担を区別
- ・現代の少子高齢化や社会保障制度負担増との関連を理解
まとめ
📱 アプリのご紹介
スマホアプリで、いつでもどこでも。行政書士合格を、スキマ時間で。
行政書士試験学習には必須の判例のわかりやすい解説から科目別テキスト、過去問演習、択一演習をスマホでまとめて持ち歩ける学習アプリです。通勤・休憩中に1問だけでも。独学でも仕事と両立しながら、合格を目指せます。