群馬中央バス事件
諮問手続の瑕疵と処分の違法性
図解でわかる

事案の概要
争点
諮問機関(行政庁が意見を求める審議会などの機関)の審理過程に重大な法規違反があった場合、その諮問を経て行われた行政処分は違法として取り消せるか。また、申請者に十分な主張・証拠提出の機会が与えられなかった場合、それは手続上の欠陥(瑕疵)にあたるか。
判旨
法律が行政庁に諮問機関への諮問を義務付けているのは、処分の客観的な適正さと公正さを確保するためであり、諮問は「聴聞(当事者に意見を述べさせる手続き)に類する手続」として重大な意義を持つ。そのため、諮問機関の審理過程に重大な法規違反など、諮問本来の趣旨を損なう欠陥がある場合は、その諮問を経た処分も違法として取消しの対象となる。ただし、申請者が追加の意見や資料を提出しても諮問機関の判断を変えられる可能性がなかったと認められる場合は、手続上の欠陥とはならない。
関連法令の解説
道路運送法に基づく許可処分において、地方陸上交通審議会への諮問が義務付けられている場合の手続的要件に関する判例。諮問機関の審理過程における法規違反が処分の違法事由となるかが争点。
身近な例え
試験前に先生に質問する機会がなかったと文句を言っても、質問したところで点数は変わらなかったと認められれば、試験のやり直しは認められないようなもの。
ざっくりまとめ
試験対策ポイント
①諮問は「聴聞に類する手続」として重大な意義を持つ ②諮問機関の審理過程に重大な法規違反等があり、諮問の趣旨を損なう瑕疵がある場合は処分も違法となり取消事由となる ③ただし、申請者が追加意見・資料を提出しても諮問機関の判断を左右する可能性がなかったと認められる場合は、手続上の瑕疵とはならない(本件では棄却) ④処分の客観的適正と公正を担保するための諮問義務という制度趣旨を理解することが重要
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