A行政法国家賠償・損失補償
課税処分の取消訴訟と国家賠償請求訴訟の関係
最高裁判所1990-02-06
国家賠償請求課税処分取消訴訟不要違法な行政処分固定資産税
取消訴訟を経ずに直接国賠請求可
図解でわかる

事案の概要
固定資産税の課税にあたり、公務員が固定資産の価格を過大に評価してしまい、本来よりも高い税金が課されました。納税者は、この違法な課税処分によって損害を受けたとして、国家賠償請求を起こしました。この際、先に課税処分の取消訴訟を起こして勝訴する必要があるのかが争われました。
争点
違法な課税処分(税の賦課決定)を理由に損害賠償を求める際、先に取消訴訟(行政処分を取り消す裁判)を起こして勝訴しなければ、国家賠償請求はできないのか
判旨
国や地方公共団体の公務員が職務上の義務に違反して固定資産の価格を過大に評価し、それに基づく違法な課税処分(税の賦課決定)によって納税者に損害を与えた場合、納税者はわざわざ取消訴訟などの手続きを経ることなく、直接、国家賠償請求(損害賠償を求める訴え)を起こすことができる
関連法令の解説
国家賠償法1条1項に関する判例です。公務員の違法な職務行為により損害を受けた場合の国や地方公共団体の賠償責任について、行政処分の取消訴訟との関係を明らかにしています。
身近な例え
レストランで間違った高額請求を受けた場合、まず請求書の訂正を求めなくても、直接返金を求められるのと似ています。
ざっくりまとめ
要するに、違法な課税処分で損害を受けたら、わざわざ取消訴訟で処分を取り消してもらわなくても、直接国家賠償請求ができるってこと!
試験対策ポイント
①違法な課税処分による損害賠償請求は、取消訴訟等を経ることなく直接提起できる ②公務員が職務上の義務に違反して固定資産価格を過大評価した場合、国家賠償法1条1項の要件を満たせば賠償請求可能 ③行政処分の取消しと損害賠償請求は別個の救済手段であり、必ずしも取消訴訟が先行要件とはならない ④試験では「取消訴訟の先行が必要か」という形で出題されやすいので注意
関連法令
国家賠償法1条1項
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