A商法会社法機関(取締役・監査役等)
定款による代理人資格の制限
最高裁判所1968-11-01最判昭43.11.1
定款代理人資格の制限議決権行使株主総会株主限定
「代理人は株主に限る」という定款の規定は有効!株主総会の撹乱防止という合理的理由があるから
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事案の概要
株主数10名未満の非公開会社Yは、解散して清算中でした。Yの定款には「議決権行使の代理人は株主に限る」という規定がありましたが、ある株主が株主でない第三者を代理人として株主総会に出席させようとしたところ、Yはこれを拒否しました。この拒否が当時の商法239条3項(現・会社法310条1項)に違反するかどうかが争われました。
争点
定款で株主総会における議決権行使の代理人資格を「株主に限る」と制限することが、会社法310条1項に反せず有効かどうかが争点です。
判旨
会社法310条1項は株主が代理人によって議決権を行使することを認めていますが、議決権を行使する代理人の資格を制限すべき合理的な理由がある場合に、定款の規定により相当と認められる程度の制限を加えることまでも禁止したものとは解されません。「代理人は株主に限る」という定款の規定は、株主総会が株主以外の第三者によって撹乱されることを防止し、会社の利益を保護する趣旨によるものと認められ、合理的な理由による相当程度の制限といえるから、会社法310条1項に反することなく有効です。つまり、制限の目的が合理的で制限の程度が相当であれば、定款による代理人資格の制限は適法・有効ということです。
判決
上告棄却。定款による「代理人は株主に限る」という制限は有効と判断され、株主以外の第三者を代理人として拒否した会社の対応は適法とされました。
関連法令の解説
会社法310条1項(議決権の代理行使)
株主は代理人によってその議決権を行使することができると定めています。この条文により議決権の代理行使自体は保障されていますが、代理人の資格まで無制限に保障しているわけではないというのが本判決の解釈です。代理権を証明する書面(委任状)の提出も必要です。
会社法310条2項(代理権の授与の都度性)
代理権の授与は株主総会ごとにしなければならないと定めています。つまり、ある総会のために与えた委任状は次の総会には使えず、毎回新たに委任状が必要です。
株主は代理人によってその議決権を行使することができると定めています。この条文により議決権の代理行使自体は保障されていますが、代理人の資格まで無制限に保障しているわけではないというのが本判決の解釈です。代理権を証明する書面(委任状)の提出も必要です。
会社法310条2項(代理権の授与の都度性)
代理権の授与は株主総会ごとにしなければならないと定めています。つまり、ある総会のために与えた委任状は次の総会には使えず、毎回新たに委任状が必要です。
身近な例え
マンションの管理組合総会で「代理人は同じマンションの住人に限る」とルールで決めるようなもの。部外者が入ると混乱するのを防ぐ合理的な制限です。
ざっくりまとめ
「株主総会に出席できないから、代わりの人(株主じゃない人)を送ろう」とした株主に対して、会社が「うちの定款では代理人は株主に限ってるから拒否!」と言ったんだよね。裁判所は「会社法310条1項は代理人による議決権行使を認めてるけど、代理人の資格を制限することまで禁止してるわけじゃない」と言った。「株主以外の第三者が入ってきて総会を混乱させることを防ぐ」という合理的な目的があるから、定款の制限は有効!っていうのが試験の超重要ポイント。
試験対策ポイント
定款による代理人資格の制限は、合理的な理由(株主総会の撹乱防止・会社の利益保護)に基づき相当な範囲内であれば有効
注意:代理人資格の制限は定款に明記されている必要がある(就業規則・内規・口頭による制限は無効となりうる)
例外:法人株主の場合、その職員・従業員が代理人として出席することは、定款に株主限定規定があっても定款違反にならない(最判昭51.12.24)
定款で代理人資格を制限していても、代理行使そのものを全面禁止することは許されない(議決権行使の機会を完全に奪うことになるため)
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